企業の業績悪化に伴う整理解雇は、合理性を満たす4つの条件(1)解雇の必然性、(2)解雇回避努力義務、(3)解雇基準の公平性、(4)労働省への説明義務をクリアしない限り違法とみなされる。そのため、正規社員の解雇は実質ほとんどできない。また賃金を下げようと思っても、労働条件の不利益変更には法律上制限がかかっているため、実際には容易ではない。企業は、そのような制約があるなかで、景気低迷に対応していかなければならないのである。
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実際には制度でこのように守られているにもかかわらず、正規社員が雇用不安を感じているということは、「企業(経営者)を信頼していない」からなのではないだろうか。労働基準監督署には、過去最高の不服申し立てが寄せられているという。53年ぶりの高水準で、2008年1年間では約4万件。多くは解雇や賃金の不払いに関する不服である。そのようなニュースを間くとき、ふだん企業に対する信頼感がない人は「明日はわが身」と思うのだろう。会社と社員とは強い信頼関係で結ばれていたはずである。ここにある不信は、いつからはじまったのだろうか。